新型栄養失調

 

戦中、戦後に多く見られた栄養失調は、

食糧難による摂取カロリーの不足が原因でしたが、

 

新型栄養失調は、

血液中のタンパク質の一種である

「血清(けっせい)アルブミン」の量が減ることで起きる栄養失調です。

 

70歳以上の5人に1人がこの新型栄養失調の可能性があり、

さらに若い女性にも増えていると言われています

 

タンパク質は、筋肉や内臓などさまざまな組織を作る材料になります。

血液中のタンパク質の6割を占めるのが血清アルブミンで、

主に栄養を運ぶ役割を担っています。

 

食事でタンパク質を十分に摂らないと、

血清アルブミンも少なくなるため、新型栄養失調になります

 

さらに

筋肉の衰えにより転倒や骨折しやすくなったり

免疫力が低下して感染症にかかりやすくなったり

心臓病脳卒中を発症しやすくなったりします

 

これらは寝たきりの原因にもなるため、

要介護状態に陥るリスクも高まります

 

新型栄養失調になる原因は、高齢者の場合は、

まず、加齢とともに筋肉や骨が減少したり、

免疫力や食欲が落ちてきたりすることがあげられます。

 

また、「健康のためには粗食がいい」「肥満が気になるから肉類を控える」

「コレステロール値が高いから卵は食べない」など、

健康や食事についての間違った思い込みにより、

タンパク質が不足してしまうことも一因と言われています

 

若い女性の場合は、ダイエットや美容のために、

サラダやスムージーだけなど、偏った食生活によって

新型栄養失調になる人が増えていると言われています

 

このような新型栄養失調を防ぐには、

や魚、卵、牛乳、豆類などのタンパク質をしっかり摂ることが重要です

 

ただし、「魚だけ」「肉だけ」「豆類だけ」など

1つの食品に偏るのではなく、できるだけ

多くの食品を組み合わせて食べるようにするのがポイントです

 

高齢になるとあっさりしたものを好んで、

お肉を避ける傾向がありますが、

お肉も適度に食べるようにしてください

 

※この内容は2020年2月に放送されたものです

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アルプモーニングスマイル
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