ALTの数値について

今日は肝機能の働きをチェックできる

ALTエーエルティー)」の

数値についてのお話です

肝臓の病気というと、

アルコールが関係しているイメージがありますが、

お酒を飲まない人も安心してはいられません

デスクワーク中心で運動不足

外食が多く不規則な食生活

といった生活環境の影響で、

脂肪肝から肝炎などにかかる人も増加しています

しかし肝臓の病気のサインを知る方法は、

決して難しくありません。

それが健康診断などで行われる

血液検査で示されるALTの値です

 

ALTとは体内において

アミノ酸の代謝で重要な働きをする酵素のことで、

おもに肝細胞に存在しています。

それが何らかの異常で肝細胞が破壊されると、

肝細胞内のALTが血液中に漏れ出してしまいます。

ALT値が高いということは、

それだけ肝臓が障害を受けていることを意味するため、

重要視すべき数値なのです。

またALTが漏れ出すと、肝臓は肝細胞の再生を図ります。

ところが破壊と再生が繰り返されると、肝臓が線維化し、

最終的には組織が硬くなって本来の機能を十分に果たせなくなる

肝硬変」へと進行する危険性があります

そして、肝細胞の破壊が長期間繰り返されると、

遺伝子異常を引き起こす可能性があり、

「肝細胞がん」の発生リスクも上昇します。

 

このような肝障害の治療には、

まず「ライフスタイルの見直し」が必要です

肝臓に負担をかけないよう、

低カロリーでの栄養バランスのよい食事を心がけ、

適度な運動を行います

もうひとつは「薬物療法」です

医師の指導のもと病状に合わせ薬を服用していきます。

 

肝臓は“沈黙の臓器”と言われています。

そのため、早期治療で肝硬変を予防すること

初期のうちに線維化を食い止めることが非常に重要です。

健康診断の結果だけで医療機関を受診するのは

面倒だと思う方もいるかもしれませんが、

自覚症状が出てからでは遅いのです

不調を感じたら、まずは専門医を受診しましょう。

 

※この内容は平成29年4月に放送されたものです

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アルプモーニングスマイル
パーソナリティー 秋本 和美
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