ビフィズス菌と乳酸菌の違い

 

腸内環境を整えることで、

私たちの体に色々な良い影響を与えてくれる乳酸菌は、

 

ヨーグルトやチーズ、味噌や醤油、漬け物など、

多くの発酵食品にも含まれる「善玉菌」です。

 

「ビフィズス菌」については、

広い意味で乳酸菌のひとつとされながら大きく異なる特徴が2つあります。

 

つ目は、

乳酸だけでなく、酢酸もつくること。

 

つ目は、

酸素があると死滅してしまう菌であることです。

 

「ビフィズス菌」は、

フランスの研究者ティシエが母乳栄養児の糞便から発見した菌です。

 

YやVの字のように枝分かれしているという特徴を持っていたため、

ラテン語で「枝分かれ」を意味する

「ビフィッド」という単語から名付けられました。

 

細菌を「酸素要求」の強さで分けると、

 

酸素を必要とする、ブドウ球菌などの「好気性菌」

 

酸素があっても無くてもよい、

乳酸菌・大腸菌などの「通性嫌気性菌(つうせいけんき)」

 

酸素があると死滅する、

ビフィズス菌などの「偏性嫌気性菌(へんせいけんき)」

 

となり、その性質の違いが名前からも見て取れます

 

そして

「偏性嫌気性菌」となるビフィズス菌は、

乳酸菌がつくる乳酸に加え、大腸の中で酢酸もつくるわけですが、

 

酢酸には、

大腸菌など悪玉菌の繁殖を抑えたり

大腸の粘膜を保護する強い殺菌力を持つという特徴があります

 

乳酸菌は、主に小腸で働きますが、

大腸にいる善玉菌は、約99.9%がビフィズス菌で残りが乳酸菌とされており、

その活躍の場にも、大きな違いがあるんです

 

ただ、

胃酸で死んでもほかの乳酸菌の餌となり、

善玉菌を優位に働かせてくれる乳酸菌は、

ビフィズス菌を大腸に届ける上で、欠かせない存在

 

乳酸菌とビフィズス菌は、

補い合い、高め合う仲間であり私たちの体にとってはどちらも不可欠な存在となります

 

両方をしっかり補うことが腸内環境を整える上で大事です

 

※この内容は2021年10月に放送されたものです

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